『怪物くん』や『笑ゥせぇるすまん』などで知られる漫画家の藤子 不二雄A(安孫子素雄 あびこ もとお)さんが2022年4月7日、神奈川県川崎市内の自宅で亡くなったことがわかりました。88歳でした。
7日午前8時40分頃、関係者から「安孫子先生の自宅敷地内で男性が倒れている」と神奈川県警多摩署に通報がありました。同署員が駆けつけた際、藤子さんはすでに死亡していたとみられるといいます。
藤子Aさんは、1934年富山県氷見郡氷見町現在の氷見市に生まれます。
手塚治虫にあこがれて漫画家を目指し、小学校の同級生、藤本弘、後の『藤子・F・不二雄』さんとコンビを組み1951年、『天使の玉ちゃん』でデビューをはたします。
富山新聞社を経て上京後、若手漫画家が集った『トキワ荘』に入居しました。
2人の名前から字を選ぶなどして『藤子不二雄』名義で64年、少年サンデーに連載を始めた『オバケのQ太郎』などユーモアと不思議な感覚を交えた少年漫画で一躍、人気漫画家になりました。
藤子Aさんが『忍者ハットリくん』『怪物くん』を、藤子Fさんが『ドラえもん』をそれぞれ描き、2人は藤子不二雄として児童向けのギャグ路線の大人気コンビとして認知されました。
「ドーン」の流行語を生んだ大人向け作品『笑ゥせぇるすまん』、自伝作品『まんが道』などでも知られ、2005年、全作品に対して日本漫画家協会賞文部科学大臣賞を受けました。
2010年には、『怪物くん』が日本テレビ系で実写ドラマ化。
ジャニーズの男性アイドルグループ『嵐』の大野智さんが主人公の怪物くんを演じ話題となりました。
心よりお悔やみ申し上げます。