【不安解消法】不安でしょうがない時 哲学者ハイデガーの「存在と時間」から簡単にできる対策まで

不安で不安でしょうがない時のあなたはどうしていますか?

不安が次々と頭の中に浮かんでくると、心が疲れてしまします。

不安解消法など様々な方法があふれていますが、

哲学者ハイデガー『存在と時間』の考え方と簡単にできる不安解消法7選をご案内いたします。

哲学者ハイデガーによると「不安」こそが今ここに存在している証 ハイデガーの著書『存在と時間』

20世紀に活躍したドイツの哲学者マルティン・ハイデガー(1889-1976)は、

「存在とはなにか?」を研究した哲学者です。(ざっくりというと)

不安とは関係ないのではない?と思いの方もいるかもしれませんがこの「存在」を知るために不安は必要不可欠な要素なのです。

 

ハイデガーの著書『存在と時間』の中で

存在とはDasein(ダーザイン)だといっています。

存在Dasein(ダーザイン)はドイツ語で「Da今seinここにいる」という意味をたした造語です。

ハイデガーは、このダーザインを見つめるためには「不安」が必要としているのです。

 

皆さんは、過去の失敗を思い出して不安になることはありませんか?

その時、こころの中でこう問いかけていませんか?

 

「どうしてあの時 うまくできなかったんだ?」

 

誰に問いかけているのでしょう?それは自分自身に問いかけています。

ダーザイン=今の存在、つまり自分自身を見つめるためには「不安」が必要なのです。

「不安」があることでダーザインを思い出させてくれる。

自分がここにいることを「不安」が教えてくれるのです。

不安が私達にとって必要なものであることはわかりました。

しかし、不安をいだき続けることは、辛いですよね。

そこで、この「不安」を少しでも軽くする方法があるとハイデガーは続けています。

【大切なポイント】不安の正体とは何か?不安と恐れを分けて考える

ここからが大切なポイントです。

上記でも説明したように、自分を見つめるために「不安」というのは人間には必要不可欠なわけです。

ですが、不安ばかり頭に浮かんできて不安に押しつぶされても仕方ありません。

では、どうやってこの不安と向き合っていけば良いのでしょう?

 

ハイデガーは、

「人間は自分が何に  臨んで 不安を覚えているのかを知りはしない」

といっています。

人間は、何が不安かを明確にわかっていない。

不安には明確な対象がないとし、不安には、対処法がないとしているのです。

そこでハイデガーは、この漠然とした「不安」を「恐れ」と区別しようというのです。

曖昧で対処法がないものを「不安」

明確で対処法があるものを「恐れ」としました。

 

「漠然とした老後の不安」や「自分の将来への不安」など対象が曖昧で対処法がないもので

これは「不安」です。

「保険にでも入れば?」っといわれてしまうかもしれませんが、保険で全ての不安が晴れることはあるでしょうか?

 

「明日の会議のプレゼンテーションが不安で・・・・」っとよくある話かもしれませんが、これは、対象が明確で対処もできまっすよね。

これは、「恐怖」になります。プレゼンの練習をしましょう!

 

ハイデガーは、「不安」の正体は「死」だといっています。

死ぬかもしれないと直接的に結びつく、ことがらこそ「不安」の真の正体なのです。

「死ぬかもしれないということ」にどうやって挑むのか?

これすらもハイデガーは、解消できると言います。

『不安=死ぬかもしれない』を解消するにはどうしたらいいのか?

ハイデガーの著書『存在と時間』というタイトルでしたね。

ここで不安を解消するために一番の突破口が「時間」です。

ハイデガーは、時間の感覚を変えることで不安を解消しやすくなると考えました。

私たちが生きている時間には、

過去→現在→未来と続く「通俗的時間」が存在するとしています。

不安が次々と頭に浮かんでくる人は、この「通俗的時間」の中で過去や未来のことで頭がいっぱいになっています。

 

これに対しハイデガーは、

「根源的な時間を生きよ」といっています。

根源的時間には過去も未来もなく「今」という時間しかありません。

しかし、過去や未来といった概念がなくなったわけではありません。

根源的時間の中には、今の自分を形作っている過去(既在)や今からもたらされるであろう未来(到来)が含まれています。

過去も未来も今の自分の中にあるといっているのです。

 

先ほど例で出した「不安」、「漠然とした老後の不安」や「自分の将来への不安」など、例えばこれから保険に入ることで少なからず対処できるかもしれません。

根源的時間を生きることによって過去や未来の「不安」への心理的距離が短くなり考えやすくなるのです。

「不安」=「死」に直接的に結びつく、ことがらこそだとしても

「人は誰でも必ず死ぬ」と思って生きていく(先駆的決意性)を持って生きていくことで今(根源的時間)をもっと濃密に生きていけるとしているのです。

哲学者ハイデガーの不安解消法まとめ

哲学者マルティン・ハイデガーの不安解消法をまとめていきましょう。

  1. 「不安」は、今の自分を知るために必要なものでもある。
  2. 今を生きること(意識を今に持ってくること)で不安解消法も見えやすくなってくる。
  3. 今を生きよう!過去も未来も自分の中にあるのだから。

簡単にできる不安解消法7選

上記でも述べてきたように不安が一概に悪いものでもないのです。

この思考理論を持って、これからおすすめする不安解消法も行ってみましょう。

①不安の整理整頓

何が不安なのかをノートに書き出してみましょう。

不安と恐怖を分けていくのもいいでしょう。

嫌いなこと、嫌いな人、悪口になってもいいですよ!

頭の中に浮かんできたことをどんどん書いていきましょう。

太めのペンで大きく書いていくと気持ちいいですよ〜!

書いたノートは必ず捨ててくださいね。

②頭と心を空っぽにしてみよう 簡単な瞑想方法

瞑想してみようっということなのですが、コレが意外と難しいです。

「何も考えない」なんて難しいのです。

そこで、私が教えていただいたのが

「頭の中で唱える」です。

このやり方は高野山で瞑想体験をしてきたときに教えていただいたのですが、効果絶大でした。

「阿」(あ)という字は、全ての始まりを表す文字です。(阿吽)あうんの「あ」です。

頭の中で「あーーーーーーーー」っと唱えてください。

「あ」が頭の中を満たしているので他の雑念が浮かんでこないのです。

少し薄暗い 日陰などであぐらをかいて座り腹式呼吸(お腹を動かして行う深い呼吸)で15分行ってみましょう。

③大好きなことをしていたり大好物を食べてみよう

映画をみてもいいかもいれません。

少し良い香りのするお風呂にゆっくりつかってもいいかもしれません。

美味しいものを食べるのはいかがですか?

最近の冷凍食品は簡単で美味しいですよ!

お取り寄せグルメもいいですね!

④嫌なことや嫌いなことを徹底的にやめてみよう

嫌いなことを徹底的にやめてみましょう!

仕事や学校に行きたくないのなら休みましょう!

大切なことは「今だけ!」です。

今だけ休みましょう!今だけやめましょう!

罪悪感を感じる必要なんてありません。

今だけです!

⑤部屋の掃除をしてみよう 断捨離をしてみるのも

部屋の中のいらないものを徹底的に捨てて、それから掃除します。

ものが溜まっていると掃除しにくいですから。

ここで大切なことは、いつか使うもの、今まで使わなかったものは捨てる。

捨てることで心も体も身軽になりますよ。

⑥少し体を動かしてみよう

簡単な運動をしてみるのはいかがでしょう?

近くの公園までウォーキングしてみてはいかがでしょうか?

出来れば夜より朝や昼間がいいですね

太陽に当たってエネルギーをもらいましょう

⑦病院にいってみよう

病気のサインかもしれません。

ものは試しです。

一人で思い悩まずに一度メンタルクリニックを受診しましょう。

先生は優しくあなたの話を聞いてくれますよ。

ネガティブな気持ちが消えない方にはこちらもオススメ

ネガティブな気持ちが消えない方にはこちらもオススメです。

関連記事

私たちが生きていく中で、様々な「不幸」に見舞われます。 台風や地震などの自然災害、事件や事故、「不幸」をあげればきりがありません。 「どうしてこんなに不幸なのか?」 自分の中で誰に言うでもない、繰り返されるこの問いを考えた[…]

自分がどうしても不幸だと思ったら。哲学者アランの「幸福論」から不幸脱出を考える

誰かに相談してみることもアリ?

誰かに相談してみるのもアリかもしれません。

一人では思いつかない答えが見つかるかもしれません。

関連記事

私たちは、生きていく中でさまざまな外的要因にさらされて、楽しくなったり、嬉しくなったり、時には悲しくなったりすることもあります。 心が限界で「もうだめだ」と思った時相談できる窓口をご案内しています。 「今日は会社に行けない」「学[…]

心が限界で「もうだめだ」と思った時、相談できる窓口一覧